※本ページはアフィリエイト広告(プロモーション)を含みます。

SaaS営業とは、月額・年額のサブスクリプション型で提供されるクラウドソフトウェア(SaaS)を法人顧客に販売・導入・継続支援する営業活動の総称です。買い切りのパッケージソフトとは異なり、契約後も顧客が「使い続けて成果を出す」ことが売上に直結するため、「売って終わり」ではなく「導入後の活用まで伴走する」のが最大の特徴です。
伝統的な法人営業(SIerやハードウェア商社など)では、1人の営業担当が「リスト作成→アポ取り→商談→受注→アフター対応」までを一気通貫で担うスタイルが主流でした。一方SaaSでは、契約単価が比較的低く・顧客数が多い・継続率(リテンション)が指標になるという構造的特性があるため、業務をプロセスごとに分業するThe Model 型営業組織が広く採用されています。SaaSビジネスの全体像はSaaS とは?で整理しています。
The Model(ザ・モデル)は、米Salesforceが体系化した分業型営業プロセスを、福田康隆氏の同名書籍(2019年刊)が日本で広めたフレームワークです。顧客のフェーズに応じて以下4職種が連携します。
近年はこれに加え、代理店・SIerと協業して間接販売を伸ばすパートナーセールス(アライアンス)を独立職種として置く企業も増えました。SmartHRやfreee、Sansanなどはパートナー戦略を成長ドライバーに据えており、2024年以降のSaaS各社の採用情報でも独立ポジションとして掲載が目立ちます。
ISは、マーケから引き渡されたリードに対し、電話・メール・オンライン商談で「商談化=FSに渡せる温度感まで引き上げる」役割を担います。役割はさらに2つに分かれます。
KPIは「商談化数」「商談化率」「有効商談率」が中心で、1日30〜80件程度のコール/メール送信が一般的です。求められるスキルは、①短時間で課題を引き出すヒアリング力、②CRM(Salesforce/HubSpot)への正確な情報入力、③仮説構築力。未経験からSaaS営業に入る入口として最も門戸が広いのがISで、年収レンジは350〜550万円ほどが目安です。
FS(AE:Account Executive)は、ISから引き継いだ商談に対し提案・見積・クロージングを行う、いわゆる「営業の花形」ポジションです。SaaSでは商談の8割以上がオンラインに移行しており、必ずしも訪問は必須ではありません。
主なKPIは「受注金額(ARR/MRR)」「受注率」「平均単価(ACV)」「商談リードタイム」。中小企業向け(SMB)か中堅・大企業向け(MM/エンタープライズ)かで業務難易度と単価が大きく変わり、エンタープライズFSになると1案件あたり数千万〜億単位のディール、6か月以上の商談期間も珍しくありません。求められるのは、課題の構造化力、ROIを定量で示す提案力、決裁者の組織構造を読む力。未経験からの直接採用は減りつつあり、SMBのFSまたはIS経由でのキャリアアップが王道です。年収はSMBで500〜750万円、エンタープライズで700〜1,200万円超が相場です。
CSMは契約後の顧客に対し、初期導入支援(オンボーディング)、定着化、利用状況のヘルススコア管理、アップセル・クロスセル、更新(リテンション)までを設計・実行します。SaaSの売上が「ARR × 継続率 + アップセル」で積み上がる以上、CSの解約率(チャーンレート)が会社全体の利益を左右すると言っても過言ではありません。
KPIは「NRR(Net Revenue Retention)」「グロスチャーン」「オンボーディング完了率」「ヘルススコア」など。日本SaaS各社のIR資料では、優良SaaSのNRRは120%前後(既存顧客だけで売上が伸びる状態)が目安として語られます。求められるのは、業務理解(人事ならHR、会計なら経理)、データ分析、プロジェクトマネジメント、そして顧客の業務担当者と一緒に成果を作る伴走力。前職が人事・経理・営業企画などの事業会社出身者が活躍しやすく、HR Tech領域では特に評価されます(HR Tech とは?)。
2024〜2025年に各転職エージェント・SaaS各社IRが公表しているレンジを総合すると、以下が目安です(インセンティブ込み)。
キャリアパスは、①IS→FS→マネージャー→VPの「営業ライン」、②IS→CS→CSマネージャー→CCOの「カスタマーサクセスライン」、③FS/CS→事業企画・RevOps・Salesforce管理者の「Ops/企画ライン」の3本が代表的。SaaS各社の人材流動性は高く、3〜5年単位で別SaaSへ転職して年収を上げていく動きが定着しています。各社の事業内容や採用方針は企業一覧から比較できます。
SaaS営業に転職する場合、業界専門のエージェントを使うと「The Modelの組織設計が機能している会社か」「ARR成長率・チャーン率は健全か」といったSaaS固有の観点で求人を見極めてもらえます。特に、SaaS/IT特化のエージェント、未経験ポテンシャル採用に強いエージェント、ハイクラス(CxO・マネージャー)に強いエージェントは性格が異なるため、2〜3社を併用して比較するのが鉄則です。転職エージェント一覧から自分のフェーズ(未経験/第二新卒/ハイクラス)に合うサービスを選びましょう。実際の事業会社の事業内容を確認しつつ、SaaS全体像はIT・SaaS企業一覧でも比較できます。
はい。とくにIS(インサイドセールス)は、第二新卒〜20代後半のポテンシャル採用が活発で、無形商材の法人営業経験があれば書類通過率はさらに上がります。コールセンター・人材・広告営業からの転身ルートが定番です。
あります。小規模SaaSやPLG(Product-Led Growth)型のSaaSでは、営業組織を細分化せず1人が複数フェーズを担うことも多いです。組織構造は会社規模・プロダクト特性で変わるため、面接時に必ず確認しましょう。
収益モデルとデータ活用の観点では、SaaS営業のほうがARR積み上げ型でスケーラブルなスキルが身につきます。一方SIer営業は大型案件・業界知見の蓄積に強みがあり、「SIer→SaaS FS/パートナーセールス」というキャリアの流れは2024年以降も増加傾向です。
サポートは「問い合わせ対応=守り」、CSMは「契約継続・拡大=攻め」が役割です。CSMはKPIに売上指標(NRR・アップセル額)を持つことが多く、営業色が強いポジションといえます。